『蘇るスナイパー』スティーヴン・ハンター(公手成幸)

その昔、ベトナム反戦活動を行っていた男女四人が射殺された。捜査線上に浮かんだのベトナムでのNo.1狙撃手。FBIがモテルの部屋に踏み込んだ時には自分で脳みそを吹き飛ばしていた。これで一件落着と思われたのだが…

と言う訳でボブ・リー・スワガーシリーズの(現時点)最新作。無敵の男ボブ・リーも還暦過ぎてから刀傷だの銃創だの負って、だと言うのに相変わらずですよ。まあ、それはいいんですが。

これって構成も含めて一段落なのかなあ。『極大射程』のセルフリメイクとも言う構成で、ベトナムの英雄、しかも狙撃手がはめられて殺人犯に仕立てられたり、捜査に当たっている主要登場人物が捉えられて拷問にあったり、クライマックスでは一人じゃなくて二人だったりと、わざとなぞったとしか言えない。まあ、それでも面白いし、歳食ってもボブ・リーはチャンバラより打ち合いの方が似合ってるし。

でも、そろそろ引退させて次の世代に主役を譲ってもいいんじゃないの?