『ハイ・アラート』福田和代

新宿の雑踏に色とりどりの風船が浮かび、大音響と共に爆発した!「十二神将」を名乗るテロリストの、それが東京への宣戦布告だった。さらに浅草寺六本木ヒルズ新丸ビルを襲った後、突如、犯人は企業へと標的を変えた。「怒れる神々」と称するテロリストの怒りとは何なのか? 神戸で出稼ぎ外国人を束ねる派遣会社社長の惨殺。出稼ぎに来たまま蒸発した従兄弟らを探すペルー国家警察捜査官。東京─神戸を結ぶ闇の謀略ラインとは

一見関係のなさそうな複数のストーリーが途中で合流する構成はよかったし、Twitterなんかをうまく使っているし、基本的には面白かったのだけど、最後に若者がどじ踏んで死んだり、自ら死を選ぶと言う結末はもうちょっと違う落としどころがあってもよかったかなあなどと。

いっそ、視点人物を田代に固定してみても面白かったのではないかなどとも思ったり。

あと、ヘリコプターはテイルローターで推進するわけじゃないよとか(自分が読んだ版だけだろうか)、細かいところでちょっと気になるところもあったりして。