諜報指揮官ヘミングウェイ 上下 ダン・シモンズ(小林 宏明 )

1942年、FBIの作戦実行機関SIS所属のジョー・ルーカス特別捜査官は、フーヴァー長官の特命を帯びハバナへ飛んだ。当時、キューバ在住の小説家ヘミングウェイは地元の民間人を集め、ナチス工作員Uボートの動きを監視するクルック・ファクトリーという防諜組織を運営していた。ルーカスの任務はその組織の一員となりヘミングウェイの行動を監視することだった。件の組織を作家の戯れ事と見る向きもあったが地元の娼家でドイツの工作員とおぼしき男が殺害されると事態は一変した…。(「BOOK」データベースより)

歴史上の事実(米国の情報公開法で近年明らかになったFBIの極秘メモだのなんだの)をふまえて、有名作家の組織したクルック・ファクトリー(これが原題)の活動とか、それに絡むドイツの諜報機関同士の勢力争いだのを描いた作品。ヘミングウェイの監視に小説なんて一つも読まないと言う捜査官をあてたのが設定の妙か。

それにしても色んな題材で書くねえ、シモンズ。