『四十七人目の男』スティーヴン・ハンター(公手成幸)

『極大射程』で大活躍した狙撃の名手ボブ・ザ・ネイラー(釘うちボブ)ことボブ・リー・スワガーも還暦を過ぎ、それなりの収入もあって平和な生活を送っていたはずなのに、太平洋戦争で戦った父親同士の縁で退役自衛官と交友を。ってな発端からはじまるチャンバラ小説。

作者が『たそがれ清兵衛』を見てチャンバラ映画に嵌って、むりぐりボブ・リーにチャンバラさせたい、日本刀でチャンバラやるなら舞台は日本だろうってことで日本で刀を振り回すと言うところまではいいとして、日本人のファーストネームが英語系の名前になってたり、いくら優れた戦闘員だったとは言え、60過ぎて一週間かそこらの修行でそれなりの腕前の剣士になっちゃったり、伝説の刀を手に入れたぐらいで日本で社会的地位がアップする設定とか、やくざが侍を自負してたり、新宿の四季の道に人通りの無い時間帯があることにしたりと、まあ無理筋通し過ぎ。

やっぱボブ・リーはスナイピングライフルの方が似合うな。