『ゼロ・グラビティ』

スペースシャトルのミッションでEVA中にデブリ事故にあって単身漂流する羽目になった主人公のミッションスペシャリスト、頼りの綱はMMUを使って一緒にEVA中だったシャトルパイロットの中尉だけ。一緒に地球帰還を目指すが……ってことで主人公のミッションスペシャリストにサンドラ”スピード”ブロック、相棒の中尉にジョージ・クルーニー。地上管制ってことで声だけの出演がエド・ハリスアルフォンソ・キュアロン監督脚本制作の3D作品。

ストーリー的には特に凝った話でもなくてトラブル発生→取りあえず次の一手→トラブル発生の繰り返し。主人公がいかに危機を乗り越えてゴールに辿り着くかが肝。

見所はなんと言っても低軌道とは言えリアルな宇宙空間の表現とシャトルISS、天宮などの機材の再現。そして宇宙の奥行感をうまく表現した3D映像と自由落下状態の船体内の描写。主人公が限られた時間と限られた知識で緊急事態にどう対処するのか。

自分としては楽しめたけど映像で乗り物酔いしやすい人は要注意。劇場の後ろの方の席にして画面外の空間も視野に入るようにした方がいいかも。それと極度の高所恐怖症の人も。
あと、映像の展開に引き込まれて字幕読み損なうことが多いので細かい話はいいやって人じゃなければ吹き替え版がおすすめ。

でも、これは3Dで見た方がいいよ。

見てて気になった点がないでもない。一つは主人公がEVAスーツ脱いだら下にすっきりした肌着しか着けていなかったこと。まあ、紙オムツで腰回りがごわごわしてたら映画としては興醒めかもしれないけど、5時間も連続でEVAしてたら出るもの出さないとね。

もう一つはブロックとクルーニーISSからぶら下がる格好になったシーン。映像的には三者は同じ軌道面に居るように見えるので、軌道速度に差がなくて力は働かないはずだと思うのだけど、そうでもないのかなあ。

そして最後はデブリ群の軌道。90分に一度軌道が交差するだけじゃなくて位置が一致する軌道ってどんな軌道だろう。

まあ、こう言うこと気にせずに映像を楽しむのが吉。