『巨獣めざめる』ジェイムズ・S・A・コーリィ(中原尚哉)

内容(「BOOK」データベースより)
月や火星、小惑星帯に人類が進出した未来。土星から小惑星帯に帰還中の氷運搬船が何者かの攻撃を受け、破壊される。独立の機運高まる小惑星帯への火星の宣戦布告か?かろうじて生き延びた副長のホールデンらは、復讐を心に秘め、謎を追うが…。一方、その襲撃の知らせで戦争の危機に揺れる小惑星ケレスでは、刑事ミラーが失踪した富豪の娘ジュリーの捜索任務を引き受けることになるが…。話題の本格宇宙SF登場。

舞台は未来の太陽系、と言うか小惑星系。一応人類は火星や小惑星帯なんかに進出はしているのだけど、実は地球抜きで自給できているわけでもない。政治的には地球:火星:小惑星+外惑星の衛星の三すくみか。
読みやすかったし面白かったのだけど三部作として書き始めたシリーズの第一部ってことなのでちょっともやもやが残るのだけど、それは今後解決するのかな。
話の進め方として気になるのは氷運搬船と火星軍宇宙船が襲撃されるストーリー上の必然性が見当たらなかったこと。ひょっとしたら読み落としてるだけかもしれないけどどうもホールデン達をロシナンテ号(と後で名付けたんだけど)に乗り込ませるためだったような気がして仕方がない。